ヴィーガン(ビーガン, vegan)とは、動物性の栄養素を摂取しない人たちを意味します。
菜食主義者(ベジタリアン, vegetarian)と混同されたりしますが、牛肉や豚肉などの家畜のみならず、魚介類や鳥の卵、乳製品すら避けるのがヴィーガンです。
これは主義のようなものなので、一般の方が急にこのような食生活に変えるのは無理があります。
でもリバウンドせずに確実に痩せたいと思われるなら、どのくらいダイエット効果があるのか知っておいても損はありません。
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Reference:Barnard ND., et al., J Acad Nutr Diet. 2015. A Systematic Review and Meta-Analysis of Changes in Body Weight in Clinical Trials of Vegetarian Diets.
カロリー制限なしで小柄な女性でも平均4.6kg マイナス
アメリカのジョージ・ワシントン大学医学校(The George Washington University School of Medicine)のNeal D. Barnard医師らは、野菜中心で動物性タンパク質や脂肪を避けるヴィーガン式の食生活によって、どれくらい体重が落ちるのか調査を行いました。
1日の摂取カロリーを決めずに、料理の内容をヴィーガンレシピにして体重の変化を記録した15件の論文(755人のダイエット成果)を分析したところ、確実に体重が減っていることがわかったのです。
これらの研究では、平均4.6キログラムの体重減少が確認できました。
ヴィーガンレシピのダイエット効果は、平均体重よりも重い人はもちろんのこと、代謝が少なく脂肪を燃やしにくい小柄な女性や年配の方にも高い効果が見られたとのことです。
このように痩せやすいヴィーガンダイエットですが、特別な食事を続けるため注意しなければならない点があります。
ヴィーガンダイエットの注意点と危険性とは
ヴィーガンダイエットは、ヴィーガン式の食事を食べるだけで痩せるダイエット方法です。
しかし動物性の栄養素をすべてカットしてしまうため、体に必要な栄養素まで不足してしまう危険性があります。
タンパク質を確保するため、十分に豆類やナッツ類を摂取したり、不足しがちなビタミンやミネラルをサプリメントで補給してあげなければなりません。
また妊娠されている方や授乳期間中の方は、胎児や乳児に必要な栄養素が不足してしまう危険性があるため、ヴィーガンダイエットは避けられたほうが良いでしょう。
菜食主義を勧めるPhysicians Committee for Responsible Medicineとは
この研究には、Physicians Committee for Responsible Medicine(PCRM)という、アメリカのワシントンにある非営利団体が関与しています。
このNGOは、菜食主義や薬品の不使用、動物実験の代替方法の探索など、ヴィーガニズムに根ざした活動を行っている団体です。
とは言え、無理な菜食主義を推奨しているわけではなく、動物を避けることで体に不具合が現れることは彼らも認めているようです。
適切な栄養のコントロールを行ったうえで、ヴィーガン式の食事を楽しまれたほうが良いでしょう。
まとめ
この記事では、ベジタリアンよりも動物製品を避けることで、短期間に痩せられるヴィーガンダイエットの効果を調べた研究を紹介しました。
ヴィーガンよりも大変な食事として、調理によって失われるビタミン類を保つために、野菜や果物に火や加工を施さないローヴィーガンと呼ばれる食生活もあります。
そこまでしなくても、毎日の食生活の中で野菜や果物の量を増やして、動物性脂肪を減らしていくことで、体重を減らして健康な生活を送ることが可能です。
もし、これまでのダイエット方法で痩せられないと感じているなら、ファスティングのつもりで一時的にヴィーガンレシピの食事を試してみることをおススメします。
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