これまでは午後になると眠くて仕事も手につかなかったのに。
やせられるだけじゃなくて、 こんな良い効果もあるなんて、炭水化物ダイエットはなんて素晴しいのだろう。
炭水化物を抜いた食生活にする炭水化物ダイエットの効果の1つとして、食後に眠くならなくなったと言われる方が多いです。
炭水化物抜きダイエットの危険な効果でも紹介したように、炭水化物抜きダイエットは体重を減らすことができるため、この眠気を無くす効果とともに勧める方もいます。
では炭水化物を抜かないと食後の眠気は無くならないのかというと、そんなことはありません。
この記事では、炭水化物を抜かなくても食後に眠くならない3つのポイントについて紹介していきます。
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実は気を失っている?食後の眠気が起こる理由
食後の眠気が起こる理由は、血液中のブドウ糖(グルコース)濃度である血糖値の低下が原因です。
炭水化物は消化管によって吸収され、ブドウ糖の形になって肝臓に蓄積されます。
その後、肝臓の容量を超えた分のブドウ糖が血中に出てきます。
これが食後の血糖値の上昇の原因です。
こうして一時的に上昇した血糖値は、インスリンの作用によって速やかに通常レベルにまで下げられます。
この急激な血糖値の低下が、ヒトに眠気をもたらすのです。
血糖値の減少によって意識レベルが徐々に低下していくため、正確に言えば緩やかに失神していることと同じです。
眠気ではないなら、どうやって対処すればよいのでしょうか。答えは、血糖値のコントロールにあります。
血糖値を大きく変動させないための3つのポイント
食後の眠気の原因が、大きく上昇した血糖値の急激な低下のために引き起こされるのだとしたら、どうすればよいのでしょうか。
それは血糖値の上昇を緩やかにすることです。
食後血糖値のピークを抑えることで、血糖値の低下幅を少なくすることができ、食後の眠気の発生を予防します。
次に食後の血糖値の上昇を緩やかにするための3つのポイントを紹介します。
①低GI値の炭水化物を食べる
グリセミック指数(GI)値とは、ブドウ糖そのものを摂取した際の血糖値の上昇を100とした場合に、他の炭水化物でどのくらい血糖値が上昇するのかを示した値です。
ブドウ糖が100なので、このGI値が低ければ低いほど、血糖値の上昇が緩やかだということになります。
具体的には、白米ではなく玄米を、うどんではなく蕎麦を、普通のパンではなく全粒小麦のパンを選んで食べましょう。
果物では、バナナ、キウイ、イチゴなどが低GI値なので、間食におすすめです。
②食物繊維を同時に摂る
炭水化物と食物繊維を同時に摂ると、消化管内での炭水化物の吸収を遅らせて血糖値の急激な上昇を抑えます。
一度の食事に食物繊維6 g を最低摂取することで、血糖値の上昇抑制効果が期待できます。
野菜と炭水化物を別々に食べるのではなく、なるべく同時に摂取して、消化管内で十分に交じり合うよう良く噛むことを心がけましょう。
③肝臓の容量を超えないようにする
この章の最初に書きましたが、消化管から吸収されたブドウ糖は、まず肝臓に蓄えられます。
この肝臓の容量を超えてしまったブドウ糖が血中に流れ込むことで、急激な血糖値の上昇をもたらします。
ですから肝臓の容量を超えないように炭水化物を摂取すれば、血糖値は大きく上昇しないということになります。
男女差や個人差はありますが、ヒトの肝臓のブドウ糖容量は100 g 程度、カロリーにして400 kcal 程だとされています。
ご飯だと一杯半といったところですが、食事に含まれる炭水化物はご飯にだけ含まれているわけではないため注意が必要です。
まとめ
食後に襲ってくる眠気の正体は、急激に上昇した血糖値が急激に下げられるために起こる失神です。
それを防ぐために、
①低GI値の炭水化物を食べる
②食物繊維を同時に摂る
③肝臓の容量を超えないようにする
この3つのポイントを守ることが大切です。
無理に炭水化物を抜かずに、健康的にダイエットをしてみませんか?
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