あるハーブから発見された膵臓がん治療の新物質ニンボリドとは

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膵臓癌ブログ名医

膵臓がんは、数ある癌の中でも予後が悪いことが知られています。

膵臓がんは症状がわかりにくいため、発見診断が遅くなることが多く、見つかった時には手遅れになってしまっている症例が多いのです。

そして未だ、有効な治療方法が確立されていないことも、膵臓がん患者さんの余命が短く、死亡率が高い原因にもなっています。

しかし最新の研究の成果によって、完治の難しい膵臓がんに効果的な、新しい薬が作られるかもしれません。

この記事では、インドセンダンの葉から見つかった新規化合物ニンボリドに、副作用なく膵臓がんを破壊する新薬の効果があったとする研究を紹介します。

photo credit: The beauty of Depth of Field via photopin (license)

Subramani R., et al., Sci Rep. 2016. Nimbolide inhibits pancreatic cancer growth and metastasis through ROS-mediated apoptosis and inhibition of epithelial-to-mesenchymal transition.

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すい臓がんの主な原因と特徴的な症状

すい臓は、胃の下のみぞおち辺りから、左わき腹側に伸びています。

ぶどうのような粒状の器官が集まった、20センチほどの黄色の臓器です。

すい臓の大切な働きとして、食べたものの消化を行う膵酵素の混ざった膵液と、血糖値を調整する2つのホルモン(インスリン、グルカゴン)の分泌があります。

すい臓の中には分泌物を運ぶための筒である膵管が、葉っぱの葉脈のように、膵臓の中を枝分かれして網の目のように走行して通っています。

すい臓がんの主な原因

膵臓に発生する癌のほとんどは、この膵管内部に形成されます。

つまり摂取した食べ物の消化吸収を行っているすい臓がんの原因は、食べ過ぎと飲み過ぎによって膵臓に過度の負担とストレスがかかることによって発生するのです。

過食による肥満や、血糖値の上がり過ぎによる糖尿病、お酒のアルコールによる急性、慢性膵炎、そしてタバコの喫煙も、膵癌を発症させる原因の一つだと考えられています。

すい臓がんの主な症状

膵臓がんになると、次の症状が現れてきます。

胃や腹部、背中が押されているような圧迫感、軽い腹痛や下痢などおなかの不調、食欲の低下や、何もしていないのに体重が減っていく、皮膚や白目の部分が黄色っぽくなる黄疸や、体のかゆみ、濃い色の尿が出るなどです。

ホルモンが分泌されなくなるため、血糖値を安定させることができなくなり、糖尿病を発症したりもします。

しかし、いずれの症状も他の病気でも出てくるものであり、すい臓がんは発見しにくい癌とされています。

また進行の早いがんでもあるため、治療の難しい病気の一つであり、疫学的にも膵臓がんになった罹患者数と、無くなる死亡数がほぼ等しいため、効果的な治療方法のない膵臓がんの生存率が低いことが問題となっていました。

新しい膵臓がん治療の抗がん剤候補化合物ニンボリドとは

米国のテキサス工科大学(Texas Tech University)の Rajkumar Lakshmanaswamy 准教授らのグループは、癌に効果のある新規化合物の研究を行っています。

准教授らは、スクリーニングによって、インドセンダン(neem tree)と呼ばれるハーブの葉や花弁に含まれているニンボリド(nimbolide)という化合物を発見しました。

このニンボリドは、がん細胞に対して強い抗癌作用を示すことがあきらかになっています。

このニンボリドをすい臓がん細胞に投与したところ、すい臓がん細胞のアポトーシス(apotosis、自己細胞死)とオートファジー(autophyagy、自己融解)を促進させることがわかりました。

何もしなくても、この物質の作用によって、がん細胞が自ら勝手に消えることが確認されたのです。

さらにニンボリドは、すい臓がんの増殖と転移、他の臓器への侵入をストップさせて、健康な普通の細胞には副作用がないこともあきらかになりました。

このことから、ニンボリドは一般的な抗がん剤や放射線治療よりも、副作用がでないことが期待されています。

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まとめ

この記事では、膵臓がんに対する効果が確認された新しい治療法になりうる化合物ニンボリドの研究を紹介しました。

すい臓がんは、女性よりも男性の方がなりやすい病気で、1.6倍も多い患者数が報告されています。

すい臓がんは、診断後の5年生存率が6パーセント以下という難治性の癌であり、余命もとても短い深刻な病気の一つです。

インドセンダンの葉に含まれているニンボリドは、この治りにくい膵臓がんを全方位から攻撃できる、新しい治療方法になれる可能性があります。

インドセンダンは、インドでは古くからハーブとして使われ、食べられてきたことからも、副作用が少ないことが期待されています。

インドセンダンは、葉、花や蕾が、漢方薬や現地の薬として古くから飲まれており、インドセンダンの種には虫除け効果があるため、様々な用途で利用されてきました。

苗を購入することで、日本の気候でも、庭でガーデニングすることで育てることもできます。

新しいすい臓がんの特効薬が生まれることを期待しましょう。

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