においが分からなくなると5年以内に5人中2人が亡くなる

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におい匂い臭い

世界には良い香りも悪い臭いも多くの匂いがあふれています。

干したふかふかな布団のにおいや、洗い立てのシーツの香り、夏の爽やかな草原や森林の匂い、落ち着いた雨のにおいは、心をリラックスさせます。

ふと嗅いだ香水の香りで昔の記憶を思い出したり、認知症の方に好きだった食べ物の匂いをかがせたら意識がはっきりするなど、嗅覚は脳の記憶形成にも密接に結びついています。

また様々な悪臭をヒトを含めた動物は本能的に避けようとします。

温泉や火山の近くで感じる卵の腐ったような硫黄臭は人体に有害であり、その匂いを嗅ぐと動物は逃げ出します。

過去には鉱山の有毒ガスを検知するため、異臭を感じると騒ぎ出すインコなどの鳥と一緒に洞窟や洞穴に入るという方法がとられていました。

皆さんも部屋やエアコン、トイレやお風呂などの生活空間のにおいや、体臭や頭皮、靴や足、生理特有のにおいなどには特に注意していらっしゃるのではないでしょうか。

もし、このように生命に直結している嗅覚が低下しているとしたら、それは体のどんなシグナルなのでしょうか。

この記事では、香りを判別する能力が落ちている人が5年以内に死亡する確率は有意に高いとする研究を紹介します。
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Reference:Pinto J. M., et al., PLoS One. 2014. Olfactory dysfunction predicts 5-year mortality in older adults.

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あなたは5つの香り判別試験をパスすることができるか?

死に至る病気にかかっているかどうかを判断するための多くの検査方法が研究されています。

しかし直近数ヶ月ならともかく、遠い未来(数年後)の危険性を調べる手段は未だ発明されていません。

また癌などの進行性の病の場合、早期に発見して治療を始められなければ、手遅れになってしまう恐れもあります。

アメリカのシカゴ大学(The University of Chicago)のJayant M. Pinto准教授らは、嗅覚の衰えが死亡を予測する因子になるのではないかと考え調査を行いました。

1551名の女性と1454名の男性、合計3005人(57~85歳)を対象に、ある嗅覚テストを実施しました。

そのテストとは、順番にペパーミント、魚、オレンジ、バラ、革の匂いをかいでもらって、何のにおいか当てさせるというものです。

4つ以上の香りを判断できた人は異常なし(全体の74.5%)

2つか3つの香りを判断できた人は鈍化(全体の20%)

全く分からないか1つしか正解できなかった人は無嗅覚(全体の数パーセント)

もちろん匂いの発生源は隠されており目で区別することはできません。

ご自身でも試されてみるとわかりますが、目を閉じた状態で香りを嗅ぐだけで判断することは意外と難しいです。

そして、この試験の結果が5年以内の死亡率と相関していることがわかったのです。

5つの匂いが区別できない人の39%が5年以内に死亡した

この嗅覚テストは2005年から2006年にかけて行われました。

5年後の2010年から2011年にかけて当時の実験の参加者を調べたところ、450人の方が亡くなっていました。

そして嗅覚に異常の無かった人の死亡率が10%だったのに対して、嗅覚が鈍化していた人の死亡率は19%と2倍近くの方が亡くなっていました。

さらに無嗅覚であった人の39%が死亡しており、死亡リスクは4倍近くにまで上昇していました。

准教授は、57歳の人の64%の方が5つの香りを区別できるのに対して、85歳の人では25%の人しか5つの匂いを判別できなくなっていることから、嗅覚と老化の関連性を指摘しています。

確かに匂いを感じ取る嗅覚細胞は皮膚と同じく入れ替わりの激しい細胞であり、年齢と共に再生力は減少していきます。

そして脂肪の多い食生活でも嗅覚が低下することも分かっており、嗅覚は容易に失われてしまうことから、においを感じる能力は生物の生命力を表すパラメーターの役割を期待できます。

もし失われつつある嗅覚を取り戻したいのであれば、可能な限り多くの香りをかぐことをおすすめします。

強いハーブや唐辛子、合成香料の強い香りではなく、できるだけ自然な植物、野菜、果物、動物が好きであれば犬や猫など、穏やかなにおいを意識することで、匂いの感覚を回復させることができるでしょう。

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まとめ

この記事では、においを感じる嗅覚が衰えることが、近い将来の死期を教えてくれるかもしれないという研究を紹介しました。

匂いの判別能力は老化だけでなく病気によっても生じますが、脳と同じく嗅覚の神経も鍛えなおすことが可能です。

最近、香りを感じにくくなってきたけれど、そろそろ花粉の時期だからアレルギー症状が鼻に出ているだけだろう、とか。

季節の変わり目だから風邪気味で鼻水のせいで鼻のとおりがつまって悪くなっているだけだろう、とか。

体の異常を知らせる重要なサインを見逃さずに、においを感じにくくなってきたら放置せずに、病院で診断診察を受けることをお勧めします。

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