中年で糖尿病になると認知症はどれくらい早く進むのか?

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痴呆になりやすい人

発展途上国の経済発展により、世界中で糖尿病患者数は増加傾向にあります。

これに伴って、糖尿病の合併症である①目が見えなくなる(糖尿病性網膜症)②尿が出なくなる(糖尿病性腎症)③手足のしびれ(糖尿病性神経障害)を訴える方が増えています。

さらに近年の研究で、糖尿病はこれらの合併症だけではなく、認知症(痴呆)の原因であることもわかってきました。

では高血糖によって糖尿病を発症してしまうと、どのくらい認知症が進んでしまうのでしょうか?
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Reference:Rawlings AM., et al., Ann Intern Med. 2014. Diabetes in midlife and cognitive change over 20 years: a cohort study.

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中年期に糖尿病と診断されて治療していないと20年間で2割も認知機能が落ちる

アメリカのジョンズ・ホプキンス大学医学校(The Johns Hopkins University School of Medicine)のElizabeth Selvin准教授らは、高血糖と痴呆の発症ついて関連が無いか調査しました。

准教授らは、48歳から67歳の中高年13,351人の糖尿病と認知機能の変化のデータ20年分を分析しました。

糖尿病の判定は、①医師の診断、②薬の服用、③HbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)6.5%以上です。

その結果、糖尿病と判定されながらも十分な治療を受けていなかった人は、健康な人と比べて、20年間で19%も認知機能が低下していました。

また糖尿病と診断されていなくても血糖値の高い人は、同様に認知力が徐々に下がっていることが判明しました。

これは認知症(痴呆)が5年も早く進んでいるのと、同じくらい脳が衰えてしまっていることに匹敵します。

では、なぜ血糖値が高いと認知症を発症しやすくなるのでしょうか?

痴呆になりやすい人は血糖値が高めの人

血糖値が高いと認知症になりやすい理由として、次の2つが考えられます。

①アルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβタンパク質はインスリンによって分解される

脳の神経細胞の中にアミロイドβタンパク質が沈着することによって、細胞が死んでしまうために起こるのがアルツハイマー型認知症です。

このアミロイドβを分解する機能を、ホルモンであるインスリンが担っていることがわかっています。

インスリンは血中の糖を細胞内に取り込むためにも使用されるため、常に高血糖状態が続くと、ベータタンパク質を分解するインスリンが不足します。

このためインスリンが足りなくなって糖尿病を発症すると、アルツハイマー型認知症を発症しやすくなると考えられます。

②血管の老化による脳の血流不足が神経細胞を死滅させる

血糖値が高い状態が続くと、血管壁が脆くなり血流が減ることがわかっています。

脳細胞の血流が足りなくなって、栄養や酸素が十分に行き渡らなくなることが、高齢時の脳機能低下の原因だと考えられています。

糖尿病になると、より早く血管の老化が進行してしまうため、脳に血が巡らなくなってしまいます。

このことが脳の神経ネットワークを切断して、痴呆になりやすくすると考えられます。

まとめ

この記事では、壮年期から高年期の間の若いときに糖尿病を発症すると、将来の痴呆リスクが上昇するという研究を紹介しました。

この認知症の危険性は、糖尿病を発症していなくても、血糖値が高めの状態が続くことで高まってしまいます。

しかし、きちんと治療を受けることで血糖値を低めに抑えておけば、認知機能の低下も予防できることもわかっています。

ダイエットと治療で糖尿病を予防することで、認知症の発症も予防しましょう。

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