ジョギングなどの有酸素運動は、それ自体で効率的にカロリーを消費することができる運動ですが、ダイエットに対する効果はそれだけではありません。
有酸素運動を習慣的に行うことで、10代の若さを取り戻すことができるのです。
それは肌の艶やハリだけではなく、代謝レベルにも影響している成長ホルモンの分泌を促すからです。
この記事では、有酸素運動を継続することで、成長ホルモンの分泌を10代の思春期と同等のレベルまで回復させられるという研究結果について紹介します。
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体を若返らせる成長ホルモンの力
成長ホルモンには、体を若々しく保つ機能があります。
具体的な効果としては、
①ぷるんとした肌のハリや、しっとりとした艶
②活発な脂肪の分解による体脂肪の減少
③カルシウムの骨への変換により骨密度の強化
④効率的な代謝による疲労の回復
⑤タンパク質合成の増加による筋肥大
⑥体組織の活性化
⑦免疫力の強化
など多くのものがあります。
このようなヒトの体の状態は、いわゆる「若さ」に関連付けられる要素です。
ヒトの体において成長ホルモンが最も活発に産生される期間が思春期であるため、成長ホルモン量が回復すると、あたかも若返ったかのように見えるのです。
しかし、ヒトの成長ホルモン量は、常に一定ではありません。
成長ホルモン量は10代の思春期にピークを迎え、30代で半分にまで減少する
成長ホルモン(human growth hormone)は、脳の下部にある脳下垂体から分泌されるホルモンで、ヒトの成長や代謝に関わっています。
しかし成長ホルモンは、もちろんヒトの成長に関与しているため、成長期を過ぎると年齢を経るに従いどんどん減少していきます。
思春期にピークを迎えた成長ホルモンの分泌は、30台で半分になり、50代で1/4 にまで減ってしまいます。
この成長ホルモン分泌量の減少により、ヒトが年をとるに従って体の機能が低下していく一因であるとされています。
では、この成長ホルモンの量を増やすことはできないのでしょうか。
10分間の有酸素運動によって成長ホルモン分泌量を2倍以上に増やせる
これまでは、ジョギングなどの有酸素運動の刺激程度では成長ホルモン分泌量に影響を与えることはできないとされてきました。
しかし、ニューヨーク州のシラキュース大学の運動科学の准教授であるJill A Kanaley 博士らの研究によると、走る速度を時速6 kmからスタートして徐々に加速させる有酸素運動を1回30分1日3回行った場合、1日の成長ホルモンの分泌量が1.6倍に増加したとのことです。
さらに、バージニア大学の運動学の教授であるArthur L. Weltman 博士らの研究によると、走る速度を時速10 km からスタートして徐々に加速させる有酸素運動を1日30分行った場合には、1日の成長ホルモンの分泌量が約1.3倍に上昇し、1回10分間の運動を1日3回行った場合には、なんと約1.8倍に上昇したとのことです。
この研究によると、有酸素運動によって成長ホルモンが間欠的に分泌されるため、短い運動を複数回実施したほうが1日の成長ホルモン量は多くなると考えられます。
また同教授によると運動を1年間継続することによって、1日の成長ホルモン分泌量は2倍以上に増加したとのことです。
まとめ
体を若々しく保つためには、常に成長ホルモン量を保たなければなりません。
そのためには、10分間の有酸素運動を1日3回行うだけです。
一度に30分間の時間を確保することは難しいと思いますが、10分間ならどうでしょう。
できそうな気が、してきませんか?
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