睡眠時無呼吸症候群の原因は肥満ではなく運動不足による心肺機能低下

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睡眠時無呼吸症候群

赤ちゃんのように何にも邪魔されずにゆっくりと寝たいものですが、忙しい現代人には難しいですね。

ある生体センサーメーカーの発表によれば、日本人の睡眠時間は世界一短いとのことです。

そのような睡眠不足による過労や注意力の低下は、体の不調の原因となるだけではなく、重大な事故を引き起こす可能性があります。

しかし本人はしっかり寝ているつもりでも、睡眠中に呼吸が一時的に止まることで眠りが寸断されてしまう睡眠時無呼吸症候群という病気が存在します。

この病は脂肪で気道が狭くなることが原因だと考えられ、肥満の解消が病気の治療に効果があると思われてきました。

でも実は、息が止まるのは呼吸機能そのものの力が弱まっているからだとわかったのです。

この記事では、睡眠時無呼吸症候群は太っていることによって起こるのではなく、運動しないことで低下した心肺機能にあるとする研究を紹介します。
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Reference:Beitler JR., et al., J Clin Sleep Med. 2014. Obstructive sleep apnea is associated with impaired exercise capacity: a cross-sectional study.

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病気や事故の原因となる睡眠時無呼吸症候群の危険性とは

睡眠時無呼吸症候群(sleep apnea syndrome)とは、睡眠中に呼吸が停止する、もしくは低呼吸になる病気を指します。

症状として、大きないびきをかいた後に息が止まり、数10秒後の呼吸再開が見られます。

自覚症状がほとんどわからないため、家族など同居者が居ない場合、発見が遅れる恐れがあります。

また寝てるときに呼吸が停止して睡眠の質が低下することで、数多くの病気を引き起こす原因となることがわかっています。

肉体的には、高血圧、頭痛、不整脈、心臓病、心筋梗塞、疲労の蓄積や生理不順、精力減退が起こります。

精神的には、昼間のひどい眠気、集中力の低下、イライラや怒りやすくなったり、うつ症状が発生します。

それらが組み合わさることで、交通事故や労働災害の引き金にもなることから、社会的にも危険な病気だと認識されています。

では、なぜ睡眠時無呼吸症候群になるのでしょうか。

肥満は睡眠時無呼吸症候群のリスクではなく心肺機能の低下が真の原因

アメリカのハーバード医学校(Harvard Medical School)のJeremy R. Beitler教授らは、血管や心臓の病気と睡眠時無呼吸症候群の関係を調査しました。

有酸素運動による継続した運動習慣によって心肺機能を高めることで、血管や心臓の病気を予防する効果があることがわかっており、眠っているときの酸素吸収量が低下する睡眠時無呼吸症候群の治療にも効果があるのではないかと考えたのです。

教授らは、寝てるときにいびきをかく患者15名と、質の高い睡眠をとっている19名を集め、心肺機能の強さである最大酸素摂取量(VO2max)と最大心拍呼吸量(VO2peak)を測定しました。

その結果、被験者の肥満度(脂肪のつき具合)と眠っているときに無呼吸になることに関連は見られず、心肺機能が弱い人ほど呼吸が停止していることが判明したのです。

これは呼吸に使われる筋肉が運動やトレーニング不足によって失われることで、意識レベルの下がっている睡眠時に息を吸う力が弱まってしまうためだと考えられます。

実際に肥満が少ない日本では、肥満大国である米国よりも患者数が多いという統計もあり、筋力低下にその理由があると予想されます。

まとめ

この記事では、睡眠時無呼吸症候群は肥満によって気道が閉塞することが原因ではなく、心肺機能の低下によって息を吸えなくなることが真の理由だとする研究を紹介しました。

もちろん運動によってダイエットすることは心肺機能を強化することにもつながるため、脂肪を落とすことが一概に睡眠時無呼吸症候群の解決に役立たないと言うわけではありません。

しかしカロリー制限のダイエットによって脂肪だけ減らしても、いびきや呼吸の停止を治せないことは理解していただけると思います。

最大酸素摂取量を上げるためには、ランニングやサイクリングなど有酸素系のインターバルトレーニングを行うことが効果的です。

睡眠時無呼吸症候群を治療して、心身ともに健康を取り戻すことをオススメします。

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