もうインスリンは不要?1回の注射で2日間以上効果が続くFGFとは

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糖尿病インスリン

糖尿病が進行し膵臓からのインスリン分泌量が不足した場合、インスリンを自己注射することになります。

このインスリン注射は毎日行う必要があり、忘れた場合には生命の危険すらあります。

2型糖尿病の発症原因の1つは肥満であるため、ダイエットに励んで予防することも可能です。

しかし、すでに糖尿病になってしまっている患者さんのQOLを向上させることも大切です。

この記事では、増殖因子の1つであるFGF1の1回の注射で、血糖値を2日間以上安定させることができたとする研究を紹介します。

[photo credit: brianjmatis via photopin cc]

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Reference:Suh JM., Nature. Endocrinization of FGF1 produces a neomorphic and potent insulin sensitizer.

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繊維芽細胞増殖因子は安全に血糖値を下げる

アメリカのカリフォルニアにあるソーク研究所(Salk Institute for Biological Studies)のRonald M. Evans博士らのグループは、糖質の代謝に対する繊維芽細胞増殖因子(Fibroblast growth factor, FGF)の影響を評価しました。

実験として、糖尿病を発症している肥満のマウスにFGFを注射したところ次の2つの効果を得ました。

①1回の注射で全てのマウスの血糖値は正常値まで下がった

②低血糖になったマウスは1匹もいなかった

なぜ繊維芽細胞増殖因子を投与すると、このような作用が見られるのでしょうか。

FGFにはインスリンの代替作用がある

博士は体内でFGFを作れないマウスが高脂肪食を食べるとインスリン抵抗性を発揮することから、FGFとインスリンに何らかの関係があるのではないかと考えました。

調べたところFGFには糖尿病に有効な次の3つの効果があることがわかりました。

①骨格筋へのグルコース取り込みを促進する

②肝臓でのグルコース合成を阻害する

③全身のインシュリン感受性を向上させる

この3つの有効性によって繊維芽細胞増殖因子は、糖尿病の治療に役立つと考えられます。

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5つのインスリンの副作用

現在の糖尿病治療に使われているインスリンは、毎日自己注射しなければならないという不便な点があります。

また、それ以外にも次の4つの副作用が起こる可能性があります。

①低血糖(過度のグルコース取り込み促進)

②脂肪肝(過度のグルコース合成促進)

③骨量の低下(骨粗しょう症の懸念)

④過度の体重減少(適度な栄養吸収の阻害)

しかしFGFには、このような副作用はありません。

このため博士達は、このFGF注射がインスリン注射に替わる治療法となるのではないかと考えています。

まとめ

この記事では、1回の注射で2日間以上も血糖値を安全な領域にとどめるFGFに関する研究を紹介しました。

副作用が無く効果の長いFGF注射は、これまでのインスリン注射とは異なる新たな治療方法として期待されます。

まだマウスの実験段階ですが、不便な生活を送られている糖尿病患者さんのためにも、一刻も早い臨床応用が可能になるよう願っています。

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